発毛、育毛あるいはそれに付随した効果効能を謳うシャンプー類の製品も数多く存在し、「頭皮の毛穴に詰まった皮脂が毛根に悪影響を与え、薄毛の原因となってしまう(断言はしていないが)」かのような印象を与えるCM、広告も多く存在します。
では、その毎日のように目にするそのようなCM、広告される「発毛、育毛シャンプー」などには本当に発毛、育毛の効果があるのか?
その答えは「マイナスにはならないだろうが、プラスにもならない」ということで、医学的知見からしても、頭皮の毛穴にある皮脂や汚れが直接原因になっているということはなく、それを理由にする科学的根拠がないようです。
それゆえに、CM、広告でも「頭皮の毛穴に詰まった皮脂が毛根に悪影響を与え、薄毛の原因となってしまう!」と断言できない理由ではないでしょうか。虚偽広告とならないように。
そもそも、シャンプーで毎日髪の毛を洗う習慣は、昭和30年代と言われ、それ以前は月に数回程度でシャンプーも使っていなかった時代もあり、また世界には近代文明を持つことのない部族、民族、あるいはこの国においてもその習慣を持たない、持てない路上生活者などもいます。
では、そのような人々は皆ハゲているかといえばそういうわけでもなく、むしろ毛が多い人も存在しています。これらの事実から見ても「皮脂、汚れは薄毛になる直接的な原因」でないことが分かります。
また、毛穴の皮脂は毛が伸びれば自然に排出され、そこに溜まり続けることもなく、皮脂そのものが害悪であるわけではなく、皮脂は髪や頭皮を紫外線から守ったりする役割も持っています。
むしろ、皮脂を徹底的に取り除いてしまい、頭皮に必要な皮脂が不足してしまえば髪は傷みやすくなり、また不足した皮脂を補おうと皮脂腺が発達し、より多く皮脂を出そうとしてしまいます。
なので、不潔にならない程度の軽めのシャンプーで十分だとされます。そして、もしシャンプーをしたのなら最も重要といえるのは「しっかりとすすぎシャンプー剤を洗い落とす」ことです。
シャンプーのすすぎ残しにより付着したままだと、敏感な頭皮の表面に炎症を引き起こしてしまうことにもあり、その炎症が原因で毛が抜けてしまうなどの可能性があります。
また、シャンプーを選ぶさいに注意することとしては「合成界面活性剤」が使用されているかどうかを確認することです。この合成界面活性剤は強い洗浄力がある成分であるため、余分な皮脂のみならず、頭皮に必要最低限の皮脂まで奪ってしまい、フケや痒み、あるいは髪が傷みやすくなるなどの症状が出る可能性があり、その結果、抜け毛に繋がってしまうことも考えられます。
ですので、わざわざ高価な「育毛、発毛シャンプー」を買う必要性も、またそれらの著しい効果は全く期待できないというわけです。
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