巷で蔓延している発毛剤、育毛剤商品、「育毛促進」「発毛実感」あるいは「フサフサに」など、そして「薬用」というそれらしいイメージを与える商品。これらは実際に薄毛で悩んでいる人達の「悩み」を解消することが出来る効果的なものなのだろうか。
その答えは、医学的な知見によれば、市販されているほとんどの商品には「発毛」「育毛」を医学的根拠で証明できるものはなく、本当に効果的に作用し期待できるものが無いということです。
商品の謳い文句には「90%以上の人が効果を実感」など、限りなく虚偽表示まがいに近い表現が並んでいます。これらは健康食品やダイエットサプリなどにも言えることで、コンプレックスを持つ人たちに限りなく突き刺さってしまう強烈なフレーズとなり、またそれらの業界においての常套手段とも言えます。
もし、それらが本当に効果的なのであれば病院においての「薄毛治療」は必要ではなくなりますし、ヘアケア市場も拡大せず収縮していくはずです。
例外としては「フィナステリド」という成分の入った飲み薬(プロペシア)や「ミノキシジル」の成分配合されている塗り薬(リアップ)などがありますが、服用の際は注意が必要とされます。
フィナステリドはアメリカの製薬会社が、前立腺肥大の症状を改善するための薬として作られましたが、男性型の脱毛症において毛髪の成長、多毛が見られるとされ、その後フィナステリドを男性型脱毛症の治療薬として認可されるようになり、ミノキシジルは、元々血管拡張剤として開発されたもので、後に髪を育成し脱毛症を回復させる効果があるとされ転用されるようにもなりました。
ただし、これらは少なからず副作用(特にフィナステリドは妊娠中の女性については胎児へのリスクが高く禁忌とされます。必読:フィナステリド、ミノキシジル)も見うけられるため服用するのであれば医師の指導の下行うことが重要です。
また、これらの成分を含んだプロペシアやリアップなどは、「第一種医薬品」に分類されるため薬剤師との対面販売が義務付けられています。
これらのように第一種医薬品に分類される製品であっても、効果姓、安全性は完全ではなく、ときには副作用ももたらしてしまうこともあります。それらを考えれば誰でも簡単に、コンビニでも購入できてしまう製品に、果たして「90%以上の人が効果を実感」はあるのかは、考える余地もないのではないのでしょうか。
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