行動遺伝学の集大成『こころは遺伝する』が刊行
株式会社河出書房新社は、行動遺伝学の世界的権威であるロバート・プロミン氏の著書『こころは遺伝する DNAはいかに〈わたし〉を形づくるか』(税込定価2,640円)を、2026年3月27日に発売しました。本書は、長年にわたり議論されてきた「生まれか育ちか(遺伝か環境か)」という問いに対し、科学的な知見からその答えを提示するものです。

プロミン氏が初めて一般読者に向けて執筆したポピュラーサイエンス書である本書では、私たちの性格や知能、行動に遺伝がどこまで影響を及ぼすのか、そしてそれを予測可能にする「DNA革命」について、100年におよぶ遺伝学研究の集大成として分かりやすく解説されています。
各界からの高い評価
本書は、世界の学術界やメディアから高い評価を受けています。
解説を担当した安藤寿康氏(行動遺伝学者・慶應義塾大学名誉教授)は、本書を「私たちの世界観を揺さぶる書物」と評し、「事実は不快であることもあるが、そこから逃げることは、もはやできない」と述べています。
また、スティーブン・ピンカー氏(ハーバード大学教授)は「最も注目を集める科学分野について、最も著名な世界的権威が書いた、最も魅力的な一冊」と推薦しています。
米ガーディアン紙では年間ベストブックに選出され、「一度本書を読んでしまえば、二度と同じ目で世界を見れなくなる。」とのコメントが寄せられています。さらに、スティーヴン・ミズン氏(レディング大学教授)は、生まれたばかりの赤ちゃんの心理的特性や疾患リスクが予測可能になることの意義について言及しています。
プロローグ7000字を本日より一挙公開
発売を記念し、本書のプロローグ約7000字がWeb河出にて一挙公開されています。プロローグでは、個人ゲノム解析の急速な進展により、DNAを手がかりに自己を理解し、将来を予測できるようになった「DNA革命」について紹介されています。
新しい占いがあるという。その占いは、人がうつ病や統合失調症などの心理的な形質〔性質や特徴〕のリスクをもっているか、どれくらいの学業成績をおさめそうかを予測できるという。そんな話を聞いたら、あなたはどう思うだろう? それだけではない。その占いは人が生まれた瞬間に、将来どのくらいの財産を築けそうかも予測できるらしい。信頼性は申し分ないうえに、バイアスもなし。おまけに、費用はたったの100ポンドだ。
あなたの人生を変えるとかなんとかいう仕掛けについてのありがちなポピュラー心理学の主張みたいに聞こえるかもしれないが、実際のところ、この占いは最先端の科学にもとづいている。この占いが拠り所とするのはDNAだ。近年、個人ゲノム解析の急速な進展により、私たちはDNAを手がかりに、自分がどんな人間なのかを理解し、将来どんな人間になりそうなのかを予測できるようになった。本書はこのDNA革命について紹介する。この革命によって、生まれた瞬間に、その人の心理的な強みや弱みを予測することが可能になり、DNAは私たちにとってきわめて個人的な問題になった。DNA革命はまさに、心理学や社会、私たち一人ひとりにとって途方もなく深い意味をもつゲームチェンジャーなのだ。
プロローグの全編は以下のリンクより確認できます。
https://web.kawade.co.jp/tameshiyomi/200693/
著者紹介

ロバート・プロミン(Robert Plomin)
キングス・カレッジ・ロンドン精神医学研究所教授であり、行動遺伝学会の会長に史上最年少で選出された行動遺伝学の世界的権威です。2002年には同会からドブシャンスキー記念賞を、2004年には心理科学協会からウィリアム・ジェームズ・フェロー賞を授与されるなど、数々の功績を称えられています。科学史上最も著名な心理学者100人の一人にも選ばれています。
田中 文(たなか ふみ)
翻訳家、医師。東北大学医学部卒業。ムカジー氏の著書『がん―4000年の歴史』『遺伝子―親密なる人類史』『細胞―生命と医療の本質を探る』(いずれも早川書房)などの翻訳を手掛けています。
書籍情報

-
書名: こころは遺伝する DNAはいかに〈わたし〉を形づくるか
-
著者: ロバート・プロミン
-
訳者: 田中文
-
解説: 安藤寿康
-
仕様: 四六判/上製/363ページ
-
発売日: 2026年3月27日
-
税込定価: 2,640円(本体2,400円)
-
ISBN: 978-4-309-31003-9
-
装幀者: 大倉真一郎
-
装画: 石川和人
電子書籍は2026年4月以降に発売される予定です。詳細は各電子書籍ストアにてご確認ください。
河出書房新社のウェブサイトはこちらです。
https://www.kawade.co.jp/np/index.html


コメント